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特集

ああ粉ふき芋

(2013年5月2日)

チャコペン、ナップザック、そして粉ふき芋…。小学校家庭科の授業で触れて以来、目にする機会の少ないものたちだ。特に「調理実習」で作った粉ふき芋は、何だか不思議なメニューとして覚えている。作るのも簡単で実習にはいいのだろうが、他であまり見たことがない。いったいあれは何なのだろう。何だったのだろう。

とりあえず作る

どうやら付け合わせの品らしい粉ふき芋。男の一人暮らしで、普段は付け合わせなど作らないけれど、まずは作ってみることにしたい。

粉吹き芋
じゃがいもを買ってくる
粉吹き芋
皮をむいて適当な大きさに切り、やわらかく茹でる

じゃがいもを茹でたらいったん茹で汁を捨て、汁気のない鍋を弱火にかけてゴロゴロと振る。すると表面が粉を吹いたようになる。ちょっとだけ楽しい。

粉吹き芋
粉を吹いてきた
粉吹き芋
塩こしょうで味付け

と、なんともシンプルな料理である。今回は豚肉の炒めた物と一緒に食べてみた。味に変化がついて、付け合わせの大事さを改めて思い知った。思えば久々の粉ふき芋である。

粉吹き芋
周りがひどいので寄りの写真ばかりですみません

…お腹はふくれたものの疑問は残る。粉ふき芋のレシピは(アレンジものも含めて)インターネットに結構載っているが、今も教科書の定番なのか、いつ頃から日本にあるのかはよく分からない。ちなみに、"Boiled Potatoes""Mealy Potatoes"画像検索すると、粉ふき芋らしきものが散見されるので、おそらく元々は洋食なのだろう。

画像検索
画像検索するとじゃがいも料理のバリエーションに驚く

家庭科教科書を入手

さて、今も粉ふき芋が載っているかどうかを調べるため、現行の家庭科教科書を入手してみた。平成25年現在、文科省のページに紹介されている小学校家庭科の教科書は2種類[1]。東京書籍の『新しい家庭 5・6』と、開隆堂の『小学校 わたしたちの家庭科 5・6』だ[2]。果たして粉ふき芋は……。

家庭科教科書を入手
通販で買える

結論から申し上げると、東京書籍版に粉ふき芋は掲載されていなかった。一方、開隆堂版では粉ふき芋が健在。粉ふき芋率、二分の一である。必ずしも粉ふき芋を載せなければいけない訳ではないらしい。

粉ふき芋を発見
開隆堂版で発見[3]

それより気になったのは、ジャーマンポテトがどちらの教科書にも掲載されていたこと。じわりとジャーマンポテトが勢力を拡大しているのかもしれない。

開隆堂版に載るジャーマンポテト
開隆堂版では
粉ふき芋の下にジャーマンポテト
東京書籍版に載るジャーマンポテト
粉ふき芋を載せていない東京書籍版にも
ジャーマンポテトはしっかり載っている[4]

調べ物におつきあい下さい

ではいったい、粉ふき芋はいつ頃日本に紹介されたのだろうか。正確なところはもちろん分からないだろうが、古い本を探しに行ってみよう。次ページへどうぞ。

国会図書館前にて

 

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作成:とね(info アットマーク yuzamashi.net)